『思考の整理学』 著:外山滋比古
去年、中日ドラゴンズにドラフト1位で入団した元大阪桐蔭の根尾昂選手の愛読書として、話題になった本書。
刊行は1968年。大学教授でもあった外山滋比古により刊行された。
大学教授らしく、卒論に悩む生徒たちを見て思うことを中心に、思考の仕方、発見を生み出すとはどういうことなのかを綴っている。
著者が特に強調するのは情報の抽象化、メタ化、つまり一旦自分で考えて、納得するということ。
知識をただ持っていても、単なる物知りにしかなりえない。
得た情報を自らの頭で、それはどういうことなのか(What)、何故なのか(Why)を考えて、自分なりの答え、ルールを得ることが大切。
学校の授業では得た知識に対して疑わず、それを覚えることに注力してきたが、その学び方では社会では通用しないことを著者は警告している。
教わったことですら疑い、自分なりの答えを得ることこそが大切になるんだと思う。
物事には必ず裏があるし、疑問がある。
それを前提として、全ての物事に対して裏を探し、自分の納得する答えを見つけ、自分の血肉とすることが成長へと繋がる。
自らの成長のために、What、Whyを問いかけるところから始めたい。