『億男』 著:川村元気
久しぶりに小説を読了。
つい最近まで、佐藤健、高橋一生などのキャストで公開されていた映画の原作。
気になっていたのだけど、結局観に行けてなかったので購入。
あらすじ
ある日宝くじで3億円当たった一男は、「お金と幸せの答え」を聞きに、大富豪となった大学時代の親友、九十九を訪ねる。
ところがその九十九は一男の3億円を持って失踪。
一男は九十九を探すため、十和子、百瀬、千住の3人の億万長者を訪ねる。
お金に翻弄される人々を通じて、お金と幸せについて問う物語。
普段当たり前のように使っている「お金」とは一体何なのか、改めて考えさせられる一冊だった。
本書で確実に言えるのは「お金≠幸せ」であるということ。
前に落合陽一さんの「日本再興戦略」でも書かれていたのだけど、今の社会のイメージではお金と幸福が結びつきすぎているように思える。
本書は億万長者になりながらも幸せを実感していない登場人物を通じて、そんな社会に「お金≠幸せ」だと強く訴えている。
では、「お金」とは一体何なのか?
自分的にはお金はゲームの「課金アイテム」みたいなものだと思う。
あれば人生(ゲーム)を楽にできて楽しめるけれど、
ありすぎると人生(ゲーム)に飽きて面白くなくなってしまう。
そして一度使うと使わずにはいられなくなる、依存性のあるもの。
良くも悪くもお金には力がある。
その力に振り回されない為には、お金ベースで考えることをやめることが大切だと感じる。
今あるお金(所持金)を元に生活を変化させるのではなく、自分が送りたい理想の生活のためにお金を集める。
そういう目的をしっかりと意識しないと、お金の力に負けてしまう。
お金は目的ではなく手段であることをしっかりと意識することが大切だと思った。
今年の2月に家を買うためにローンを組んだ。
ローンは不思議なもので実際借金でマイナスになっているのはわかっているんだけど、何もしていないのに口座にお金が振り込まれる。
今までは働いたお金を口座に貯めていく、そんな経験しかなかった。
ローンを組んで、働いてないのに増えるお金を見て、お金は信用なんだなと改めて実感した。