na0snowの備忘録

日々の読書の備忘録。

天気の子 weathering with you

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新海誠監督の最新作。

やっと観れた。面白かった!!

個人的には前作の『君の名は。』より今作の方が好き。

 

新海誠私小説的なストーリーは変わらず、それがスポンサーが増えて、商品名も出せるようになって、どんどんリアルさが増していく。

 

見慣れたリアルな景色の、背景。

空や雨がすごく綺麗。

それが新海作品が人々の印象に残る要因になっていると思う。

 

 

この作品をみて思ったのは

間違えられるという尊さ。

 

最大多数の小さな幸福をとるのか、

自分自身の最大幸福をとるのか。

 

そして伝わってきたのは

人は名も知らないみんなのために生きてるんじゃない

というメッセージ。

 

 

 

ここからはネタバレ含む。

 

陽菜が人柱として犠牲になること。

みんなの幸福のために誰かが犠牲になることは昔は仕方のないことだと思われてきていたと思う。

ただ、時代によって価値観が変化し、常識にとらわれず自分を貫こうとする人たちが増えてきた。

 

名もなきみんなのために自分や自分の大切なものを犠牲にすることなんてない。

 

自分を貫くための障害はいくつもあるし、人からは賛同されないかもしれない。

でも必ず見ていてくれる人はいるし、助けてくれる人もいる。

 

この映画はそんなメッセージで今の時代に生きる人たちへエールを贈っている。

 

 

個人的に好きだったのは須田さん。

元々は家出して東京にくるほど、自分をさらけ出していたのに、帆高を説得しようとする大人になってしまう。

 

「歳をとると大切なものの優先順位が変えられなくなる」

自らの気持ちと自分の立場との葛藤に苦しむ。

そんな姿がとても印象に残った。

 

 

誰かのために一生懸命に。がむしゃらに。後先考えず。

そんなことが出来なくなって

現実を見て、地に足つけて、出来ることだけをして生きていく。

 

それは果たして成長と呼べるのだろうか。

 

帆高が陽菜を取り返そうと必死にもがく姿を見て、自分はつまらない大人へとなっているのかな、そう思った。

 

 

「天気の子」のサブタイトル、weathering with you。

「あなたとともに困難を乗り越える」。

 

信じあえる誰かがいれば

「僕たちはきっと大丈夫!!」。